栄養療法の準備がもう少しです

 わがクリニックでは、栄養療法を始めようと鋭意努力中です。あとは電子カルテの設定とか、院内掲示物を作るとか、細かい作業が残っています。

 実は私、みなさんに先駆けて実践してみました。

 ただ血液検査をするだけなのです。でも項目が多岐にわたるため、自費診療でお願いすることにしています。

 自分でも栄養療法をどのように位置づけるか、知りたかったのでやってみたのです。すると自分の弱点を見透かしたような栄養解析レポートが返却されてきました。

 カウンセラーの方をクリニックにお招きして、詳細をご指導いただきました。どれもこれもみんな自分が気になっていたことばかり。

 私の場合、食事の仕方に問題があるようなのです。糖質に偏った食事が繰り
されていたこと、しかも甘いモノが大好きなこともあり、血糖値の変動幅が大きくなってしまっているようなのです。

 そこが全ての根源になっていて、そこから亜鉛不足が生じていました。味覚には問題ありませんでしたが、亜鉛の値はかなり低かったですね。

 栄養療法はサプリメントを使います。私は薬類が大嫌いなのですが(苦笑)、試験的にデータに裏付けられた量をきっちり服薬しています。さてさて3ヶ月くらいしてどの程度健康度が増しているのか楽しみです。

 もしも私の栄養解析レポートを見てみたいという方がいらっしゃいましたら、診察のときに私に申し出てくださいね。内緒で(うそ!)お見せします。

 ネットで公開して良いかどうかは会社さんに聞いてからにします。

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2009年10月04日

100歳以上の高齢者の特徴について

 100歳以上の高齢者の特徴が外国の論文になっています。その中からご紹介してみます。(原本はまだ読み解いていません、Dello Buonoらの1998年の報告)。

 100歳以上の高齢者は・・・

 「身体症状について不満を言わない」
 これは先週も言いましたが、言葉に出したことが現実化するので、身体症状を言わないことは長寿の秘訣ともいえるでしょう。

 「よい社会的サポートがある」
 「宗教的信仰に慰めを見出している」
 やはり段々生き残っている同世代の人たちが少なくなるでしょうから、孤独感はいかなる環境でも生じるではないかと思いますね。そんな中で、社会のサポートは大変に大きな力になるでしょうし、宗教もよりどころとしては、必要なものであると私は思います。

 「経済状態に満足している」
 これも重要でしょうね。経済状態の良し悪しではないとのことです。自分の経済状態を満足するということ、これはストレスを持たない生活に繋がるように思います。

 そして論文はこう結論づけています。
 「環境に適応し、人生に対してポジティブな態度を持ち、良好な家族関係と
 社会的関係を持っていることが長寿者の特徴である。」

 とても参考になる内容であると思います。

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2009年09月27日

異常たんぱく質の蓄積について

 今日は細胞の話でやや退屈かもしれません。

 細胞には何があるかご存知でしょうか?

 細胞膜、核、ミトコンドリア、そのあたりまでは皆さん知っていますか?

 ミトコンドリアでは細胞のエネルギーが作られています。

 そして、たんぱく質は小胞体(しょうほうたい)というところで作られています。小胞体では核にあるDNAの情報を読み取り、アミノ酸をひとつずつ繋げてたんぱく質を作ります。

 私はこの小胞体に現在、大変な興味を持っています。

 実は体内で合成されたたんぱく質も品質管理が行われているようです。考えてみれば当たり前のことです。異常なたんぱく質が体内で放置されるということはあってはならないことです。

 Imaiらは2001年にパーキンソン病も異常なたんぱく質が異常に蓄積して、ドーパミン神経を細胞死に至らしめることが原因になるのではないかと報告しています(Cell 105:891-902, 2001)
 
 細胞にはその品質管理を行う制御系がいくつか用意されているようですが、その系を鍼治療で活性化できるようです。

 治療家の中には、論文があるか定かではありませんが、鍼治療がパーキンソン病に効果があるという人もあるようです。もしかすると、異常たんぱく質処理系がその理由なのかもしれないと思い、ちょっと興奮気味です。

 抑肝散という漢方薬も、不良たんぱく質の正常化に一役かっているようです。これまた驚き!

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2009年09月27日

嗅覚障害への取り組み~アドレナリンを消去せよ!

 ニオイがしにくい、しない、異臭がするということを訴えられる方が少なくありません。

 大抵は副鼻腔炎(ちくのうです)を持っていて、その炎症の影響でニオイの通り道が閉塞する、または炎症で感覚細胞がダメになると考えられています。

 そこで、炎症を除く方法、あるいは神経細胞に働きかけるアプローチが取られますが、なかなか上手くいかないこともあります。

 ある患者さんが、疲れてくるとニオイがしにくくなる、と訴えられたので、

 「むむむ・・まてよ!」

 と思ったわけです。今までは漢方アプローチで、疲れたときののぼせを除くことが、機能を正常化させるのに役立つと信じてきました。漢方薬には容易にのぼせを除くことのできる処方が揃っています。今まではそれを使ってきました。

 確かに効果もありますし、悪くはないのですが、切れ味が今一つなのです。そこで今回考えついたのは、

 「疲れているということはアドレナリンが出ていて、その出てしまったアドレナリンが血管を収縮させて循環障害が生じ、機能障害を起こしているのではないだろうか?」

 ということでした。早速バイオレゾナンス法で前頭部にアドレナリンを探しに行くと、あるあるアドレナリン!

 そこでその日の処方はそのアドレナリンがほぼ消去される波動を持った薬剤の組み合わせにしました。

 血液循環が良くなると、周囲の免疫状態も良くなるので、各種の感染は良くなりますし、そうすると気の流れも良くなるのではないでしょうか?

 まだ結果は出ていませんが、これを耳鳴や難聴にも応用してみようと考えています。わくわく。

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2009年09月20日

インフルエンザが流行していますね

 この暑い季節にインフルエンザが流行しています。まあ新型なのでしょう。

 渋谷区の学校では今週に入り、学年閉鎖と学級閉鎖を合わせて8校になっています。みなさんの周りでは如何でしょうか?

 検査キットによる診断も印象としては、季節性インフルエンザほどには陽性にならない感じで、事前の勉強会で40~65%(だったかな?)と聞いた通りの結果です。そのうち新型用の検査キットも開発されるでしょう。

 熱のでない患者さんもいらっしゃいます。だるさだけ訴えられて、会社から念のために調べてもらいなさい、と言われて、調べてみると陽性!ということもあります。解熱して2日間安静のあと安静解除というのが原則ですが、熱のない患者さんは、症状がなくなって2日間安静と話すようにしています。

 最近、気の訓練をしていると、インフルエンザの患者さんが診察の椅子に座ると、こちらの気の流れが妨害されるので、何となく「来たな」と分かることもあります。

 診察室にはタミフルとリレンザのサンプルが置いてあるのですが、それをインフルエンザの患者さんが持つことで、こちらの気の流れが戻ってきます。気が滞るときよりも、流れが再開する時の方がよく分かります。

 先日も、インフルエンザの患者さんを前にして、胸の辺りの詰まり感が強くなってしまい、少々うずくまる感じになってしまいました。敏感に気の流れを察知するのは良いのですが、分かっても具合が悪くなるのは困ります。まあ、すぐに元に戻るのですが。。。
 (あまり参考にならない情報ですね(笑))

 当方ではバイオレゾナンス法も併用して、インフルエンザ診断の精度を上げるようにしています。新型のA型だけでなく、ときどきB型の波動をもった方もいらっしゃいます。B型で発症している患者さんはまだ見受けませんが、過労などが生じると発症してしまいますので、時々は注意申し上げることもあります。

 そういういろいろを見ていると、過労と睡眠不足がなければ、発症しないうちに免疫ができるのではないかと思っています。

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2009年09月12日

インフルエンザ治療・・期待の麻黄湯に死角あり

 インフルエンザが猛威を奮っていますが、当クリニックでも少し患者さんが来ています。現状、A型インフルエンザ=新型ということになっていますが、冬になったらごちゃごちゃになるでしょうね。

 今日、仙頭クリニックの仙頭正四郎先生が東京にいらっしゃって御講演されるとのことで、耳鼻科の同門会を抜け出して(笑)参加してきました。そこで仙頭先生は、麻黄湯(まおうとう)の危なさを指摘されていたので、ご紹介します。

 巷ではインフルエンザに麻黄湯という漢方薬が効くという論調があります。試しに「インフルエンザ」「麻黄湯」で検索してみて下さい。たくさん情報が得られます。しかしここには思わぬ死角が存在するのです。

 麻黄湯は確かに体の防御機能を増強する力が強いのです。抗ウイルス効果も強いかもしれません。通常は麻黄湯を使用することで、まず問題ないものと思います。

 しかし、それは体の内部の生命力や蓄えていたエネルギーを体の表面に総動員して防御機能を高めているわけです。

 インフルエンザで絶対に避けなければならないことがあります。それは感染によって死ぬことです。肺炎などの2次感染が死亡原因として挙げられていますが、これは恐らく体力の消耗により菌やウイルスが増殖して生じることでしょう。

 麻黄湯は自分のエネルギーを使って体表の防御機能を最大限に高めています。ですからもしもこの防御に失敗すると、その時にはすでに消耗している状態ですので、体の弱い人がたくさん服薬すると、場合によると逆に生命の危険が生じる可能性が出てきます。ゴールキーパーも戦いに行くサッカーのようなものでしょう。

 しかも麻黄湯には桂枝という生薬が含まれています。これ生薬には体の中のエネルギーの通りを良くする働きがあります。通常は良い作用がでるものであっても、体表のウイルスを体内に容易に引き込む可能性があると思われます。汎用されている、桂枝茯苓丸などを服薬している人にも同様の注意が必要かもしれません。

 そこで仙頭先生がお勧めなのは、大防風湯でした。キーパーの周りに9人を集めて、2人くらいを攻撃用に残しているようなサッカーを考えてみて下さい。攻め込まれても失点は最小限にできる、つまり死なないようにできる、という考え方です。

 漢方薬使用も、麻黄湯一辺倒にならないようにすべきかもしれませんね。自分の体力を考えて、攻めを厚くするか、守りを厚くするか、考えておく必要があるかもしれません。

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2009年09月06日

複数感染のときに治療をどう考えるか

 耳鼻科医の間でよく話題になるのですが、咽頭の所見からどのウイルスが原因かということはとても興味深いところです。

 ウイルス感染症は細菌感染に抗生物質というような特効薬がなく、ウイルスの種類が分かっても、治療方法は別途考えることになるのですが・・・。

 ウイルス感染は免疫の状態を整えて治療することになります。私は漢方薬を使うのですが、漢方薬の治療体系は本当によくできていると感じます。

 ときどき風邪の診療で漢方薬の選択に迷いがでると、バイオレゾナンス法を用いて解決しています。まず炎症の波動を確認し、どちらの漢方薬の方がその有害な波動を抑えられるのかと考えていきます。

 中医学を駆使した診察は大抵有害波動を除去してくれます。特に私は脈診を重視して診断を下していきますが、バイオレゾナンス法と概ね一致した結果を見ると、古人の教えとはこんなに偉大で有り難いものなのかと感じます。

 先日、ヘルペス性咽頭炎の患者さんがいました。でもこの患者さんはインフルエンザウイルスの波動も持っておられます(発症していません)。ヘルペス性の感染は痛みが強いので、まずヘルペスを抑えようかと考えました。しかし・・・

 細菌感染のときにあることなのですが、複数の細菌が混在しているときには菌がお互いを牽制し合うので、あまりひどい感染にはなりません。ところが菌が一種類のときは、どんどん感染がひどくなることがあります。

 もしかしてウイルス感染でもそういうことが生じるのか・・?

 もしもそういうことがヘルペス+インフルエンザで生じてしまうと、ヘルペスを抑えた結果、インフルエンザが発症してしまうということがあるかもしれません。これは誰にも分からないことですが、念のため患者さんには安静のみ指示して、ウイルスに対しては投薬しないことにしました。

 これで良かったのでしょうかー?

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2009年08月29日

堀耳鼻咽喉科を訪問しました~スウェーデン情報

 またまた他の医院さんの見学?に行ってきました。

 今回は近場の東京都大田区蒲田の堀耳鼻咽喉科です。サイトを見ていただくと分かりますが、普通の耳鼻科ではありません。

 以前にアントロポゾフィー医学のことをお話したことがありましたが、その医学を実践しておられる先生なのです。そして自然治癒を目指す診療のため、精神医学、運動療法、芸術療法などを取り入れて日常診療をされています。

 実は堀先生は6月に突如1週間休診して、スウェーデンのヤーナにあるヴィダールクリニックを訪問され、アントロポゾフィー医学の知識と考え方をさらに深められたとのことです(尊敬!)。サイトはヤーナの町の写真ですが、この医学では建造物も癒しの一つと考えられており、町全体の建造物の趣きが統一されているのが驚きです

 この病院は農場の中に建てられたもので、穀物の収穫をしたり、牛舎があったりなど、食事も自分たちで食材から作っているとのことです。また、病院のあちこちに絵画やオブジェが飾られていて、採光や照明にも格段の配慮がなされています。建造物とともに環境全体が癒しを提供してくれるという仕組みです。すごいすごい!

 検査設備などは院内にはなく、あるときは皆で歌い、あるときは絵画について批評しあったり、という自然に徹して治療がおこなわれているとのことでした。堀先生の理想を具現化しているのが、このクリニックなのかもしれません。日本にそういう施設を作ろう!と堀先生がおっしゃったら、私も何か協力しなければ!(笑)。

 角ばった建物とプラスチックとステンレスの機材に囲まれている私たちとは随分考え方が違うことを思い知らされました。こういう施設を町全体が支えているというところにも国民性の違いを感じます。

 私は、このときの写真を見せてもらえるとのことだったので、堀耳鼻咽喉科に駆けつけたというわけです。

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2009年08月23日

インフルエンザに関する知識の確認をしましょう

 新型インフルエンザの流行期宣言と言えるものが、8月19日に厚生労働省により成されました

 皆さんの身の回りにも新型インフルエンザに感染したと思われる人がいるかもしれませんね。私はまだ発症した方は診察していません。けれど、A型の波動を持っている人は確認しましたので、そういう患者さんを診察する機会が迫っていることはひしひしと感じています。

 先日、医師会でインフルエンザの勉強会がありましたので、読者の皆さんと知識を共有しましょう。

 現在、世界で発生率が高率で、しかも発生増加率が高い国々は、東南アジア各国とインド、メキシコです。これらの国々と接触がある方は要注意です。

 都内では7月以後のA型はまず新型と考えてよく、10歳代、20歳代など活発に動き回る年齢層に多いようです。もう季節性インフルエンザの発症のピーク時と同等またはそれ以上の発症があるとのことです。

 皆さんはこのウイルスに対する免疫を持っていませんから、季節性インフルエンザよりも2倍程度、感染し易いようです。ただし、若い人が肺炎で死亡するケースも見られており、低病原性と決めるわけにはいかないようです。ですので、個々の感染を広げないようにする努力が必要とされます。

 病院の簡易検査できちんと診断がつくのは40~69%とのことですので、症状と接触歴が重要な判断基準になります。検査で陰性だからといって完全に安心とは言えません。

 感染の広がり方は、ほとんどが飛沫感染ですからマスクが有効で、あとは手洗いとうがいが重要と言えます。

 情報は身近な、アクティブなものが必要とされますが、このサイトがそういう情報を提供してくれます(東京都の場合)。

 新型インフルエンザの概略がお分かりいただけましたでしょうか?

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2009年08月23日

栄養療法に注目しています~うつ病も治る?

 うつ病について相談を受けました。

 私もうつ病はなんとかしないといけない病気の一つと考えています。若い人たちが神経科や精神科に抵抗なく受診するのは良いのですが、やたらと薬を飲んでいる人が少なくないことが気になります。

 私は治療経験がないので何とも言えないのですが、たとえばこういう本を読むと、本当にそういう薬を飲むことばかりが正しいのかどうか疑問を挟まざるを得ません。

うつ病は食べ物が原因だった「うつ」は食べ物が原因だった! (青春新書INTELLIGENCE)
 溝口徹(著)、2009/06 青春出版社

 食事内容の乱れと不十分な栄養を改善することで、うつ病はかなり改善されるということが書かれています。栄養はあまり医師が着目しないところなので、決定的な治療方法がない現状では、注目すべき治療法でしょう。

 栄養の状態が悪いと口内炎ができるなど、感染に弱くなるということはしばしば経験します。栄養療法は当方でも積極的に取り入れたいと、現在鋭意準備しているところです。

 栄養解析に基づく治療でどれだけ病気を治すことができるのか楽しみですし、「より健康」になるためのツールとして良いものが提供できるのではないかと考えています。

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2009年08月16日